【WBCの罪?】開幕1か月WBC戦士の現在を徹底チェック "打者編"
シーズン開幕前の開催ともあって、WBC後のシーズンでは疲労から調子を落とし、シーズンを通してスランプに陥ってしまう選手も。
そこで今回は、2023年シーズン開幕から約1ヶ月が経った中、WBCを戦い抜いた選手たちがどのような成績を収めているのか見ていきましょう。
ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)
初の日系人選手として侍ジャパンに選出されたラーズ・ヌートバー。
WBCでは打率.269、出塁率.424をマークし、日本のリードオフマンとしてチームを牽引。
さらにヒットを放った際にみせる"ペッパーミル・パフォーマンス"を全国に浸透させ、日本のファンの心を掴みました。
そしてシーズン開幕を迎えると、初の開幕スタメンを飾りますが、この試合でまさかの左手負傷で故障者リスト入り。
それでも復帰後にホームランを放つなど、再びチームの中心選手として活躍しています。
そんなヌートバーの4月末までの成績がこちら。
持ち前の選球眼の良さから、これからも高い出塁率を誇ってほしいですね。
牧秀吾(横浜ベイスターズ)
昨シーズン、2年連続20本塁打超えを達成した牧秀吾。
WBCでは6試合に出場し、打率.200ながらチーム最多の2本塁打を放ち、スタメンや代打としても活躍しました。
ところがシーズンが開幕すると、昨シーズンまでの活躍とは程遠く、4番としての役割を果たせずにいます。
WBCで出場の仕方がまちまちだったこともあり、試合勘の問題があるのでしょうか。
そんな牧の4月末までの成績がこちら。
チームが好調なだけに、本来の輝きを取り戻してほしいですね。
甲斐拓也(福岡ソフトバンクホークス)
「甲斐キャノン」と評される強肩や巧みなリードを武器にチームを牽引する甲斐拓也。
WBCでは4試合に出場し、決勝戦こそ出番はなかったものの、歴代最強を誇る日本の投手陣をリードしてきました。
そして迎えた2023年シーズン。
開幕から全試合でスタメンマスクを被り、扇の要としてチームを支えるも、打率は1割台と低迷しています。
そんな甲斐の4月末までの成績がこちら。
守備での貢献度は高いものの、バッティングでもチームを牽引してもらいたいですね。
大城卓三(おおしろたくみ)(読売ジャイアンツ)
昨シーズンは自己最多の13本塁打に、リーグ2位の盗塁阻止率.349をマークした大城卓三。
WBCでは3試合に出場し、与えられた打席は2打席のみ。
3番手キャッチャーの立ち位置から出場機会は限られるも、献身的にチームを支えました。
2023年シーズンが開幕すると、その悔しさを晴らすかのようにバッティングが光ります。
4月23日の試合では、1本塁打を含む3安打猛打賞、2打点の活躍。
そんな大城の4月末までの成績がこちら。
攻守両面で今シーズンもチームを引っ張っていってもらいたいですね。
ポスティングシステムを利用し、今シーズンからメジャーリーグに挑む吉田正尚。
WBCでは全7試合に出場し、不調の村上に代わり4番を務めるなど打率.409、大会最多の13打点をマークしました。
準決勝のメキシコ戦では劣勢の状況のなか、起死回生の同点3ランホームランを放ち、決勝進出の立役者に。
そして迎えたメジャー1年目の今シーズン。
主にチームの4番を務めると、開幕4試合目にはメジャー初ホームランを記録。
しかしその後は20打席ノーヒットと、一時は打率が1割台に低迷し、WBCの影響か?という声も。
それでも本来のバッティングを取り戻すと、4月24日の試合では1イニング2本塁打、6打点の大活躍を見せてくれました。日本が誇るマッチョマン、ついに覚醒したといえるのではないでしょうか?
そんな吉田の4月末までの成績がこちら。
メジャー1年目でどんな成績を残してくれるのか注目ですね。
中野拓夢(たくむ)(阪神タイガース)
ルーキーイヤーから2年連続20盗塁以上を記録し、初のベストナインにも輝いた中野拓夢。
WBCではケガの源田にかわってショートで5試合に出場し、打率.300、2盗塁の活躍で初の国際舞台でも堂々たる活躍を見せてくれました。
そして迎えた2023年シーズン。
3割近い打率でリーグトップの7犠打を記録し、2番打者としてチームを牽引しています。
そんな中野の4月末までの成績がこちら。
このまま好調をキープし、初の打率3割超えをめざしてほしいですね。
近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
卓越したバットコントロールでヒットを量産する近藤健介。
WBCでは全7試合に出場、打率.346、出塁率.500の好成績をマークし、不動の2番打者として優勝に貢献しました。
そしてシーズン開幕すると、今シーズン加入したソフトバンクでも全試合にスタメン出場。
チャンスに強いバッティングで、ここまでチーム2位の打点数を記録し、高い得点圏打率を誇っています。
そんな近藤の4月末までの成績がこちら。
新天地でも持ち味を存分に発揮してほしいですね。
周東佑京(しゅうとううきょう)(福岡ソフトバンクホークス)
球界屈指の脚力を誇るスピードスター周東佑京。
WBCでは5試合に出場、主に代走として起用されました。
準決勝のメキシコ戦では1塁から本塁へ激走し、サヨナラのホームを踏むなど快足を持ち味に優勝に貢献。
ところが2023年シーズンが開幕すると、WBCでの限られた出場機会で調整不足が響いたのか、打率は1割台と不振に喘いでいます。
それでもリーグトップの6盗塁を記録。
そんな周東の4月末までの成績がこちら。
自慢の俊足を武器に3年ぶりの盗塁王獲得に期待したいですね。
昨シーズン41本塁打、90打点でホームラン王、打点王の2冠に輝いた山川穂高。
WBCでは3試合に出場し、主に代打として起用されました。
チームでは不動の4番バッターながら、普段とはかけ離れた立ち位置に。
それでも準決勝のメキシコ戦では、1点差に迫る貴重な犠牲フライを放ち、劇的なサヨナラ勝ちの足がかりとなりました。
しかしシーズンが開幕すると、WBCで急ピッチで調整が求められた影響からか、4月10日にふくらはぎの張りを訴え出場選手登録を抹消。
ここまでホームランも0本と不振に陥っています。
そんな山川の4月末までの成績がこちら。
【どすこい】パフォーマンスは今シーズンもみれるのでしょうか?チームの主砲として復調が待たれますね。
巧みなバッティングと球界屈指の鉄壁な守備を誇る源田壮亮。
WBCでは5試合に出場し、出塁率.471、2盗塁をマークしました。
1次ラウンドの韓国戦では、ランナーとして帰塁の際に右手小指骨折。
それでもテーピングを巻いて痛み止めを飲み強行出場すると、安定感のある守備、攻撃ではつなぎ役として優勝に貢献しました。
そして迎えたシーズン開幕。
当然WBCの骨折の影響により、治療に専念し、ここまで試合出場はありません。。。
チームにとっても大きな痛手となり、早期復帰が待たれます。
牧原大成(まきはらたいせい)(福岡ソフトバンクホークス)
内外野の複数ポジションをこなすユーティリティー性が持ち味の牧原大成。
離脱した鈴木誠也の代替選手として緊急招集されると、
WBCでは6試合に出場し、主に代走や外野の守備固めとして起用されました。
そして迎えた2023年シーズン。
開幕からスタメン出場を果たすと、3割近い打率をキープします。
ところが4月27日、走塁時に下半身を負傷。
左太ももの肉離れの診断を受け、翌28日に登録を抹消されました。
そんな牧原の4月末までの成績がこちら。
WBCでの調整不足が影響したのか、途中まで好調だっただけに、チームにとっては大きな痛手でしょう。
昨シーズン、2年連続でゴールデングラブ賞とベストナインに輝くなど攻守両面で躍動する中村悠平。
WBCでは5試合に出場し、打率.429、出塁率.636の好成績をマーク。
決勝のアメリカ戦では、強力打線を2失点に封じ込め、7投手を巧みなリードで牽引し、優勝に貢献しました。
ところがシーズンが開幕すると、好調だったバッティングは影を潜め、打率は1割台に低迷。
そんな中村の4月末までの成績がこちら。
扇の要としてまずは怪我なくシーズンを走り抜いてほしいですね。
岡本和真(読売ジャイアンツ)
5年連続の30本塁打以上を記録する球界を代表するスラッガー岡本和真。
WBCでは全7試合に出場し、打率.333、チーム最多タイの2本塁打を放ちました。
準々決勝のイタリア戦では、3ランホームランを含む5打点の大活躍を見せ、決勝のアメリカ戦では追加点となる貴重なソロホームランを放ち優勝に貢献。
初の大舞台でたくましさを感じさせてくれました。
そして迎えた2023年シーズン。
ここまで全試合4番でスタメン出場を果たすと、打率3割超えのバッティングは好調をキープ。
リーグ2位の安打数を誇っています。
そんな岡本の4月末までの成績がこちら。
WBCの影響を感じさせない活躍を見せてくれていますね。
史上最多となる3度のトリプルスリー達成の記録を持つ山田哲人。
WBCでは6試合に出場し、打率.267、3盗塁をマーク。
決勝のアメリカ戦ではフォアボールを選ぶと、すかさず盗塁を決めるなど、国際試合での豊富な経験で日本を優勝に導いてくれました。
ところがシーズンが始まると、4月12日の試合で1塁へ全力疾走した際に下半身を負傷し、登録を抹消。WBCの疲労が原因でしょうか?
それでも1軍復帰となった28日の試合では、即スタメン起用となり、ヒットを放ちました。
そんな山田の4月末までの成績がこちら。
周囲からの雑音を払拭してほしいですね。
村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)
昨シーズン、打率.318、56本塁打、134打点で史上最年少の三冠王に輝いた村上宗隆。
WBCでは全7試合に出場するも不振の影響で4番から降格。
それでも準決勝のメキシコ戦でサヨナラ勝ちを決める一打を放ち、アメリカとの決勝でも先制された直後に同点のソロホームランを放つなど、優勝に貢献し、復調の気配を覗かせていました。
しかしシーズン開幕しても不振から抜け出せず、ここまでリーグワーストの三振数を記録しています。一説には大谷の異次元のバッティングを目の前で見させられて、それ以来調子がおかしくなってしまったという説やWBCの調整が失敗だったという説も。
そんな村上の4月末までの成績がこちら。
リーグ3連覇に向けて、彼の復調が鍵を握るでしょう。
そしてトリをかざるのは投打の二刀流の活躍で今や世界のスーパースター大谷翔平。
WBCでは打者として全7試合に出場し、打率.435、1本塁打、8打点の活躍を見せ、大会最多の10安打を放ちました。
初出場ながら持ち前の人間性でも、チームの中心に立ち、日本の優勝に貢献。
大会MVPにも選出されています。
そして迎えた2023年シーズン。
大会の好調をキープする活躍で、ピッチャーとしては開幕4連勝を飾り、バッターとしても6本塁打を放つなど大活躍を見せています。
今シーズン終了後にはFAとなる大谷。
果たして二刀流でどのような成績を残すのでしょうか。
そんな大谷の4月末までの成績がこちら。
WBCの疲労を感じさせない活躍に、本当に人間なのか疑ってしまいますね。
今回は新シーズン開幕から1ヶ月、WBC戦士たちの現在の成績を紹介しました。
WBCはシーズン開幕直前の開催ともあり、疲労やプレッシャー、過度の調整など、新シーズンに大きな影響を及ぼすこともあるといわれています。
怪我人が多いことも、普段とは違った調整方法が影響していると考えられます。
その中でも大谷の活躍は目を見張るものがあり、WBCの影響を全く感じさせないのはさすがスーパースターと言えるでしょう。
これまでもWBCは、その開催時期が問題視されていました。
さまざまな議論が繰り広げられるなか、シーズンに影響が少ない大会方式に改善してもらいたいですね。シーズン終了後の10月・11月で開催するべきという意見も多いです。
皆さんのご意見もぜひコメントで教えてください。それではまた、次の動画でお会いしましょう。